ほんわか本読み

本好きのブログ始めました。生きづらさを少しだけ軽くしてくれる本を紹介します。初心者ですがよろしくお願いします!

オススメ本紹介:あやうく一生懸命生きるところだった 

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「あやうく一生懸命生きるところだった」、この本はタイトルを目にして衝動買いしていた。一生懸命生きる事をモットーしていた私はクソ真面目に生きる事に疲れてダウンしていたとこだったからだ。

 

 「あと10分我慢して登れば山頂だと言われてひぃひぃ登ったのに、10分たっても頂上は現れなかった。もう少しだよ、本当にここからあと10分だから・・・

ここまで登ってきたついでにもう少し登ってみることもできる。必死に登り続ければ何か見えてくるかもしれない。でも、もう疲れた。気力も体力も底をついた。チクショウ、もう限界だ」

 

 

 から始まるエッセイを手にし救われた気分になった。なぜなら、世に出回っているいわゆる自己啓発本は限界突破、継続することに意義があるなど努力を続けて、しんどい思いをした分、成功や幸せが手に入るといったものが今までは多かったからだ。

 限界を超えて頑張っているのに幸せは見えず、しかし手にするには結局ひたすら頑張り続けないといけないのかと休みなくゴールが見えない果てしない道にいわば絶望すら覚えた現状に希望をもたらしてくれた本でもある。

 続けることを美徳とするような世の中、続けるための忍耐、努力は幾度となく学んできたが、途中で諦める技術は学んで来なかった。時間や労力をかけてやってきたものを手放す勇気が無い代わりに続ける事を選ぶ。世は絶賛する評価をする人も多いだろう。しかし、それは本当の幸せだろうか。我慢して続けたことによって早く辞めれば良かったと大損をすることもある。賢明に生きるためには時には潔く諦め、吹っ切り、次に進む勇気も必要だと教えられた。

 また、良いところで就職し、結婚し、子供を産んでが幸せの象徴としているように、いい歳をしてふらふらしたり遊んでいると、そこから外れたように外部からの心配や批判を浴びる事がある。これが幸せだと誰もが失敗したくない成功を夢見てそこで生きたい。だが、正解の人生なんて何一つない、また失敗の人生も何一つない。自分で思う幸せは人の数だけあり、その人の心の中にしか正解は無いのである。

 この本は、頑張ることもヨシ、休むこと楽をすることも大成功だと全てを肯定し、どんな生き方であってもいいんだよと教えてくれる。この本を期に自分の幸せとは、人生とはを考えるきっかけになった。