ほんわか本読み

本好きのブログ始めました。生きづらさを少しだけ軽くしてくれる本を紹介します。初心者ですがよろしくお願いします!

オススメ本紹介:私の居場所が見つからない。川代紗生

この本は、SNS時代の生きづらさを吐き出すカリスマブロガー川代紗生さんのデビュー作だ。

 「思えば幼いときからずーっと、ずーっと、何かが足りないような感覚が続いていた。みんなが当たり前のように手にしているのに、私だけはどうしても手に入れられないもの。喉から手が出るほどほしいのに、手に入れる手段も手順も、誰も教えてはくれないもの。ずっと承認してもらえる場所がほしかった。どこにもない居場所を探し続けていた。」

 

 この文章を目にし、私のどうしようもなく生きづらく、どこにいても場所がさだまらないふわふわとした感覚が言語化されたような気がした。周りは堂々とここにいても大丈夫だと確信しているような確かさがあるように見えるのに、なぜか自分だけは場違いなような、1人だけ孤独なような感覚がずっとあるのだ。この感覚は自分だけじゃないのかとずっと思っていた。周りに確かめてみたいけれど、そんな抽象的な、言うのも恥ずかしいような事を確認することも憚られた。もし、聞いたとして何言ってるの、そんな感覚分からないと言われようなものなら私の心は簡単に砕けそうだったのもある。

 

また、作者川代さんは、「悩みがなく気軽にシンプルに生きるのが幸せであるという風潮について」で悩んでも解決しないことに対していつまでも悩んでいても仕方が無い、時間が無駄だ。という理屈に異論を唱えている。

 

 川代さんは、年上の方に悩みを打ち明けたところ考えすぎで、そんなことに悩んでも仕方が無いと言われたことから話は始まる。私ならばそこで、やっぱり一般的には考えすぎることは良くないのだと真に受け、それをどうやってやめようか試みるだろう。しかし、川代さんは悩んで悩んで深く掘り下げて、自分のコンプレックスやダメなところを一つ一つ数えながらでも前に進む方法も良いんじゃないかと肯定している。悩んで悩んで苦しむのなら元から考えない方が良いのではと言う多くの人の中で少数派であると思われる自分自身の事もそれで良いんじゃないかと言ってもらえたような安堵感があった。  私は川代さんのこの考えを知り、考えすぎる自分でも、どんな自分でも肯定して良いのだと思わせてもらえたと思う。  この本はSNSでいろんな発信や生き方を見れてしまえる現代にこそ、どんな自分でも良いし、惑わされがちな情報に惑わされすぎず自分を大事にしていっても良いんだと温かく認めてもらえるような本だと思う。

 

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